お薬まめ知識
No.HP024
 
おくすり Q&A ● 漢方薬って何?


 現在、漢方薬を服用していますが、何に効くのでしょうか?
 また、食前に飲むのを忘れてしまった時は、食後に飲んでもよいですか?

 漢方薬というのは、数種類の生薬が組み合わされて一つのお薬に出来上がっています。
 例えば”風邪”の時に処方される「葛根湯」ですが、これは7つの生薬(葛根・麻黄・生姜・甘草・桂皮・大棗・芍薬)から構成されています。
 

生  薬 効   果
葛根(くずの根) 発汗、解熱、鎮痛
生   姜 健胃、鎮嘔、鎮痛
甘   草 消炎、鎮痛、解毒、抗アレルギー
桂皮・大棗・芍薬 強壮、養血、鎮痙

 このように、いろいろな効果を持つ生薬が配合されているので”風邪”だけでなく肩こりや頭痛、皮膚疾患等にも用いられ、一概に【何に効く薬】とは限定できません。

服用する時間
 古くから漢方薬は、空腹時の方が速く効くと考えられていて、実際、現在の研究データでも同様の結果が得られています。このため一般的には食前又は食間服用とされています。ただし、「お薬を服用する」ということが一番大切ですので、どうしても飲み忘れてしまうという方は食後に服用しても差し支えありません。
 人によっては、食後に飲むように指示されている人がいますが、それは、その人の胃腸の調子に合わせて医師が指示を出しているのですから、その指示に従ってください。

飲み方について
 漢方エキス剤は、複数の生薬から煎じた液を顆粒や細粒状にしたものですので、元の状態(煎じ液)に近いほうが、吸収されやすいと言われています。一般的にコップ1杯くらいのお湯に溶かして服用することをお勧めします。
 胃がムカムカする、吐きそうだという場合は、味や香りを抑えたり、口当たりをよくするためにお湯よりも冷水の方が飲みやすくなります。外出先では、普通の粉薬のようにそのまま飲んでもかまいません。

服用するときのポイント
 1.お湯に溶いた後、電子レンジなどで加熱すると溶け残   りが少なく、飲みやすくなります。
 2.お茶や牛乳、ジュースなどに溶かすと、漢方薬の成分   と反応して、吸収が悪くなる場合があるので、避けた方   がよいでしょう。


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