お薬まめ知識
No.HP005
 
薬の知識 薬の服用時間

 薬は、その性質、使用目的、ときには患者さんの容態などにより服用する時間が異なります。それは薬の効果を充分に引き出し、副作用を少なくして安全性を高めるためです。薬は時間を守って服用することが大切です。


<食  前>

 食事のおよそ30分前に服用します。
 食物の影響を受けやすい薬、食後の血統上昇を抑える ための糖尿病薬、食欲増進剤、吐き気止め、漢方薬などは一般的には食前に指示されます。


<食直前>

 食事をとるおよそ10分前に服用します。
 食前の時と同様、食後の血糖値の上昇を抑える糖尿病治療薬の中で、効果発現が早く、食事の30分前に服用すると低血糖をおこしてしまうお薬がこの指示を受けます。


<食直後>

 食事をとった直後、およそ10分以内に服用します。
 消化を助ける薬や胃粘膜を刺激し胃障害を起こしやすい薬、胃の弱い人などに指示されることがあります。


<食  後>

 食事の後、約30分以内に服用します。
 解熱、消炎、鎮痛薬などは、食物が胃を保護するので薬の胃に対する刺激が少なくなりますので食後で指示されます。
 その他多くの薬がこの指示で、これには飲み忘れ防止の目的もあります。


<食  間>

 食事と食事の間、食事の約2時間後を目安に服用します。
 胃が空っぽの時ですので薬の吸収が食物に影響されて減少するものや、空腹時の胃粘膜を保護する薬を飲む場合に適しています。


<就寝前>

 就寝の約30分前に服用します。
 排便を促す薬、夜間の発作を予防する薬、睡眠薬などは就寝前で指示されます。


<起床時>

 朝起きてすぐをさします。骨粗鬆症のお薬などではその後朝食まで時間をあける、横にならないなどの決まりがある場合があるので医師・薬剤師の指示に従って服用してください。


<時間毎>

食事に関係なく一定の間隔で服用します。
 薬の効果が途切れないように、指示された間隔で指示された量を服用します。但し、安眠・休養も必要ですから、多少のズレはやむをえません。無理に夜中に起きてまで服用せずに、起きている時間で上手に配分して服用してください。
 抗生物質は体内で一定の濃度を保つことが必要なので決められた時間毎に飲むように指示されるものが多いです。

 
<頓服(とんぷく)>

 症状のひどい時など、必要に応じて1回量を服用します。
 解熱剤、鎮痛剤、下剤、咳止め、狭心症の発作を抑える薬などがあります。
 症状を一時的に改善する薬ですが、すぐに効かないからといって何回も飲むのは危険です。一回飲んでみて症状が治らない場合でも、ある程度時間をあけてから飲むようにしましょう。解熱剤や鎮痛剤などは、4〜6時間くらいの間隔をあけて下さい。


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